【はじめに】

「新しい生活様式」とも言われたこれまでのウィズコロナから、アフターコロナへ。

コロナは私たちの世界を大きく変えました。

採用活動についても例外ではありません。

コロナを超えた今後の採用活動は、どのようになるのでしょうか。

 

 

【コロナで変わったこと】

 

  • 新卒採用スケジュールの変

2020年の高卒採用のスケジュールが一カ月後ろ倒しになり、通常916日から始まる高卒採用選考開始が、この年は1016日からの選考開始に変更されました。

生徒たちの就職活動期間が短くなったことは、大きな出来事として挙げられます。

また、多くの企業が、採用の取りやめや入社時期の延期を決定し、これによって就職先が見つからない学生も出てきました。

また、面接や入社試験、入社手続きなどが滞り、スケジュールに変更が生じることが多くなりました。

また、リモートでの面接なども行われるようになり、さらにスケジュールが通常よりも遅れることもありました。

 

  • 生徒の希望就職先の変化

コロナにより、経済的影響を受けた企業が多数あります。

もともと希望していた企業から、希望をやむなく変更する生徒が多くいました。

特に、県外への就職を希望していた生徒は、秋田県内への就職へと大きく希望を変え、地元志向がぐっと増えました。

下は、令和212月当時の、高校生県内就職希望についてのグラフです。

 

(秋田労働局「令和3年3月新規高校卒業者職業紹介状況[令和2年12月末現在]」より)

 

特に、緊急事態宣言によって影響を受けた業種、飲食や観光、その他接客系サービス業への就職に対して不安を抱いた生徒が多くいました。

一方で、一部製造や医療、福祉系などコロナ禍でも比較的安定していた業種に注目する生徒も増えました。

 

  • 就活イベントの中止

企業と学生が直接対話できる貴重な機会であった合同企業説明会などが、ほとんど中止となりました。

そのため、学生は自分に合った企業を選びにくくなり、企業も学生についてよく知ることができず、お互いにミスマッチが生じることもありました。

合同企業説明会は、対面式からオンラインへと形を変えて行う企業が増え、地域や時間に縛られない就職活動が広まっていきました。

秋田県内の高校でもインターンシップが中止となるなど、生徒が仕事について、そして企業について体験的に学習する機会が失われました。

一方で企業による応募前職場見学については「時間や場所に配慮して行うように」と中止にはならず、企業と学生どちらからも高い注目を浴びましたが、全体的に見るとやはり、企業側と生徒が実際に会って情報交換をできる場が少なかったです。

 

  • オンライン面接

多くの企業が、対面での面接からオンライン面接へと切り替えました。

ただ、対面での面接と比べてコミュニケーションが難しい点と、インターネット接続や機材トラブルなどが発生して面接の中断を余儀なくされるなど、リスクもありました。

 

  • 新人研修・業務のオンライン化

コロナ感染対策として、リモートでの入社式や新入社員研修などが増えました。オンラインでの研修は、Zoomなどで参加する形式を取るため、場所を選ばずに参加でき、交通費などのコスト削減につながりました。ですが、対面とは違い、やはり細やかなやりとりができず、さまざまな課題があるようです。

 

 

【これからの採用活動はどうなるのか】

 

 

これまでマスク着用について「屋外では原則不要」「屋内では原則着用」としていましたが 、2023年3月13日以降、マスクの着用は個人の主体的な選択を尊重し、「個人の判断」が基本となりました。

また、政府は202358日から、新型コロナウイルス感染症を「2類相当」から季節性インフルエンザと同じ「5類相当」に引き下げると決めました。

 

「新しい生活様式」とも言われた、これまでのウィズコロナから、アフターコロナへ。

ニュースを見ても、お花見や祭り、旅行などと、恐る恐るではありますがコロナ前の生活に戻ろうとする様子が数多く見られます。

 

県内各高校では、「マスク着用は個人の判断」とは言われていても、周りを見ての行動からか、また、インフルエンザの流行時期や花粉対策もあってか、まだまだマスク着用率は高いようです。

夏が近くなり、暑くなってくるとマスクを外す生徒も増えてくるでしょうか。

 

合同企業説明会でも、企業と学生の間に立てられていた飛沫防止用のパーテーションも外した状態で行われました。

秋田県内でも各高校の玄関に置かれているスタンド型の体温計や手指用の消毒液なども、近いうちに姿を見せなくなると思われます。

 

採用活動に関しては、やはりオンラインよりも対面のほうが望ましいようです。

何よりも、企業側も学生と直接関わることで志望動機などの理解が深まります。

また、学生側にとっても企業の理解が進み、直接インターンシップや企業訪問を行うことで、オンラインではわかりにくい、会社の雰囲気などを肌で感じることができます。

秋田県内の企業でもオンライン面接を行っているところは多々ありますが、「対面式に比べてオンラインは、学生についての理解やコミュニケーションが2割減か、それ以上の減」という意見も聞かれました。

ですが、「できれば対面で」というのはあくまで理想であり、遠方の候補者の対応についてはオンラインで面接などを行うことが求められるでしょう。

 

世の中はオンラインの便利さに気づいてしまったように思います。

例えば、遠方での打ち合わせや会議など、交通費や宿泊費などのコストもかからず、更にはその会議の開始5分前くらいにインターネットで接続すれば、どの場所に自分がいたとしても会議に参加できてしまう手軽さ。

これまで「遠方だから」と諦めていた会議や研修などが、ぐっと身近に、手軽になったのです。

このような便利なものを、世の中が、アフターコロナを理由に手放すことはないでしょう。

 

これからは、多くの候補者が応募しやすい環境にするべく、さまざまな採用方法が用いられるようになることが予想されます。

合同企業説明会や面接、社員研修などの採用活動は対面で行い、企業同士の打ち合わせ、営業活動などを中心に、オンラインもうまく活用したままリアルと並行してうまく使い分けていくことが求められます。

 

 

【まとめ】

いかがでしたか?

コロナを超えた、これからの時代の採用活動はどうなるのか、について考えてみました。

皆さんの会社でも、採用活動以外にもZoomなどのオンラインを使用しての会議や打ち合わせなどが行われ、徐々にオンラインに対するスキルが上がってきていたのではないでしょうか。

リアルとオンライン、うまく場面に応じて使い分けましょう。

 

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