はじめに

大学生へ無事に内定通知を出したとしても、内定辞退があるとこれまでの努力が水の泡…という事態になりかねません。

なんとかして、大学生の内定辞退を止めたい!

そんな思いに応える、内定者フォローののポイントを【文例つき】で紹介致します。

 

 

内定辞退の原因は?【文例つき】

 

内定辞退の理由には、その学生個人それぞれに理由があると思います。

ですが、よくある理由を大きく分けることができます。

 

「もともと志望度が高くなかった」「より志望度の高い企業から内定がでた」

この理由での内定辞退は、多いように思います。特に大学生は、複数の企業に応募するのが普通ですので、この理由での内定辞退はかなりの数であり得ます。企業から学生へ積極的にアプローチをして、学生の志望度を上げられるようにフォローをしていきましょう。

 

「給与と待遇、労働時間や休日休暇、福利厚生などが合わず納得がいかない」

これは応募時には条件としてわかっているはずなので、それでも受けたとしたら志望度は高くなかったのでしょう。ただ、募集要項の書き方が不十分であったために学生に誤解を与え、内定後に実際の働き方などを知り、「条件が違う」「納得がいかない」と内定辞退に繋がるケースもあります。

 

「面談時の社員の印象が良くなく、不信感を抱いたから」

これは最悪なパターンです。好印象を与えれば問題はなく、より自社へ惹きつけることができますが、その逆だと「一緒に働きたくない」という気持ちを学生に抱かせ、内定辞退へと繋がってしまいます。

 

「就活サイトでの情報を見て応募してみたが、面接時に希望と合わないことが発覚した」

学生が思っていた条件と実際の条件が違った、ということもあるでしょう。インターンシップ自体がコロナ禍でできなかったり、オンラインのみだったりすると、実際の印象と違ったりということは多々あります。また、面接で聞きにくいことを聞かずにいたところ、内定が決まってから希望していた条件と大きく違った、ということがあると内定辞退に繋がることがあります。

 

「その企業で働いているイメージが湧かず、漠然とした不安がある」

フォローでなんとかなるかも。「就職」に対する不安。「生活」に対する不安。もしかしたら初めての一人暮らしをスタートする学生もいるかもしれません。「就職する」というタイミングは学生にとって不安がいっぱいです。この場合は、社内見学を実施したり、インターンシップなどで実際に一緒に仕事をしてもらうことで、自分がその場で働くイメージを持つことができ、その不安を小さくすることができます。

 

「複数内定をもらった時に、家族や友人からの意見で変える」

「大学生で親の意見…?」なんて思うかもしれませんが、意外と多いかもしれません。不安からか自分一人で判断できない人もいます。また、複数の企業から内定をもらっていて、迷っているときには家族の意見などに左右されることもあるでしょう。

 

 

★ご家庭の反対が理由での内定辞退を防ぐ5つのポイント!★

①ご家族に電話をかける

②内定後に保護者向けに手紙と自社の商品を送付

③保護者向けの企業訪問会を実施

④内定者懇親会や食事会に親にも出席してもらう

⑤ご家族向けの会社パンフレットの作成/送付

 

以下に保護者への手紙の例を掲載します。こちらもチェック!

 

【文例(保護者への手紙)】

拝啓 向寒の候 益々ご壮健にてお過ごしのこととお喜び申し上げます。

 

 さて、このたび弊社の○○年度入社試験の結果、ご子息の○○○○○君におかれましては成績、人柄ともに優秀にて、来年度より弊社社員の一員として採用させていただくこととなりました。若々しく前向きな考え方を持ち、明るい社交性のある(特徴)○○○○○君の活躍に、弊社社員一同大いに期待しております。

 

 入社までの○ヶ月間、健康に留意し勉学に励まれ、学生生活のしめくくりに相応しい生活を送られますことを○○○○○君自身にはお願いしますとともに、ご家族の皆様のご協力を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

 

 略儀ながら書中にてご挨拶申し上げますとともに、ご家族皆様のご健勝を心よりお祈りいたします。

敬具

 

 

各社の内定辞退防止に関する取り組み状況

 

 

みなさんの会社では、内定辞退防止策、何か工夫されていますか?

秋田県内の企業で、実際に行われている内定辞退防止策の一例をご紹介します。

 

①入社前研修

 自社でeラーニングなどを使って、社会人としてのマナーや業種についての研修を行います。

②市主催のマナーセミナーへ参加

 入社直前に、市主催の社会人マナーセミナーに参加。参加学生はマナー本をプレゼントでもらいました。

③家族へのフォロー

 本人だけでなく、保護者への手紙や企業パンフレットを保護者に送付し、家族に対してもフォロー。

④内定者アルバイト、インターンシップを実施

 実際に仕事を一緒に行うことで、働くことへのイメージが具体的になり、不安解消効果があるようです。

⑤内定後の職場見学

 歓迎のムードを出しましょう!具体的にどの人の下に付くのか、どんな仕事をするのか、具体的に見学します。

⑥社内部活動への勧誘

 社内部活動などがあれば、そちらへの勧誘や声掛けもします。部署の垣根を越えたチームの仲間は、会社内でのよい居場所を作ってくれます。

⑦内定式

 新入社員歓迎のムードを出しましょう!!

⑧食事会を開催

 内定承諾書の提出後に、食事会を行います。参加者は内定同期メンバーの他、社長、総務、同じ部署の上司(部長クラス)、同じ部署の若手社員などで、親睦を深めることが目的です。

⑨交通費の支給

 入社試験の日に交通費としてお金を支払う企業もあります。

 

 

入社前研修や新人研修を行っている企業はもちろん多いでしょう。

 

もしかすると、内定辞退防止が目的ではなく、単純に「早く仕事を覚えてもらいたい」「早く一人前になって欲しい」という目的での研修である、という企業もたくさんあるかもしれません。

もちろん目的が違っても、その入社前研修は、内定辞退防止に大きく力を発揮します。社会人としてのマナーはもちろん、自分の就く企業・業種・職種について理解が深まることで不安が少なくなり、自信を与えるのです。

 

 

ちなみに、「内定通知書」を送付する時、「内定承諾書」を同封するかと思います。

でもその他に、「労働条件通知書」「配属先通知」「入社までの日程表」なども一緒に同封されている企業は、大学生だけでなく、秋田県内高校の先生からも好印象です!

 

 

ここで注意してほしいのは、決してオワハラに繋がるようなことはダメ!ということです。

くれぐれも、ご注意を!

 

 

内定者へのメールの書き方【文例つき】

 

 

内定者本人へのメールの書き方もチェック!

「採用に至った理由」を本人に知らせたり、「必要としている」「期待している」など、個人に寄り添った文面を付けくわえたりすることがポイントです。

また、その学生を採用する決め手になった理由を本人に知らせる、というのも本人にはとても励みになるものです。

 

 

【文例①(選考結果のご通知)】

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 さて、先日は弊社の新卒採用選考にご応募ならびにご来社いただきましてありがとうございました。慎重にけんとうさせていただきました結果、貴殿の合格が決定いたしましたので、ご連絡いたします。

 今後の提出書類等については下記のとおりです。不明な点がありましたら、担当者あてにご連絡下さいますようお願いいたします。

敬具

1. 送付書類 内定承諾書    1

       労働条件通知書  1

       配属先通知    1

       入社までの日程表 1

2. 内定承諾書の提出期限 令和◯年◯月◯日(◯)必着

  ※内定承諾書は弊社への入社意志が固まった段階でご提出ください。

  ※他社への入社が決まった場合には、その旨ご連絡ください。

  ※内定承諾が採用予定人数に達した時点で受付を終了いたします。

   受付が終了した時点で、ご連絡をいただいていない方へは受付終了の旨を弊社からご連絡致します。

  ※内定承諾人数に関してのお問い合わせには対応いたしかねます。

以上

 

 

【文例②(選考結果通知の後に本人へのメール)】

先日、弊社より選考結果を郵送いたしましたがご確認いただけましたでしょうか。

◯回の面接を通じて◯◯◯◯◯さんの積極性とまっすぐな性格(特徴)が非常によく伝わってきました。

弊社では様々な部署でご活躍できるものと期待しております。

また、弊社では◯◯部がありますので、そちらでも新たな戦力としてチームを盛り上げて頂きたいと存じます。

内定承諾についてぜひ前向きにご検討ください。

 

コロナの感染拡大に不安が残る中ではございますが、どうぞご自愛ください。

不安な点やお困りごと、お悩みがありましたらご遠慮なくご連絡ください。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。【文例つき】で内定辞退を防ぐためのフォローについて紹介しました。「内定辞退を防ぐ」というのは、企業と内定者の絆を強くして志望度を高くしていき、入社への不安を取り除いていくことが求められます。

ぜひ、自社の内定者フォローを見直してみてください。