採用活動において大卒採用や中途採用は実施しているが、高校生の採用にはあまり取り組んでいないという企業も多いかと思います。今回は、高卒採用のルール、高卒採用におけるメリット・デメリットに関して紹介します。
高卒採用のルール
高校生の就職活動には、他の就職活動とは異なり独自の高卒採用のルールが存在します。高卒採用を始める前に、まずはこの高卒採用のルールを理解することが重要です。
まず、高卒採用の就職活動は、学校が企業との間にはいり、高校生の就職活動を進めていきます。つまり、高卒採用の就職活動は、学校から高校生を斡旋してもらうという事が一般的となっています。
まず、高卒採用を行う企業は、7月1日にハローワークから許諾された求人票を、学校を通じて公開します。企業からの郵送や学校訪問を通して、公開された求人票を基に、学校の進路指導員が高校生へ企業の情報提供を行います。
高校生は進路指導員や先生、保護者との話し合いを通して、入社したい企業を選定します。そして、高校生は学校を介して入社したい企業へ応募前職場見学を行い、面接解禁日の9月16日以降に面接を受けます。
このような高卒採用のルールを厳格にする目的は、仕事に関する知識・経験に乏しい高校生が適切な職業選択ができるように、円滑に就職活動を行えるようにするために導入されています。
ですので、上記で記載したルールを把握した上で、高卒採用に取り組む必要があります。
また、高卒採用の本格的に取り組む前に、高卒採用のメリットやデメリットについて把握したいという企業もいらっしゃるのではないでしょうか
今回は、高卒採用のメリットやデメリットに関しても下記にまとめましたので、参考にしてください。
高卒採用のメリット
高卒採用を行うメリットとして、長期戦力の確保、内定辞退が起きにくい、採用コストの低下という3点が挙げられます。それぞれの詳細について以下に記載していきます。
《高卒採用の三つのメリット》
①長期戦力の確保
一つ目は長期で活躍可能な人材の確保が出来ることです。
もちろん、高卒人材は採用段階において、高校生になるため、ビジネスマナーやスキルなどは、即戦力と言えるレベルにはありませんが、丁寧に教育をしていけば、数年後には会社を引っ張るような人材になってくれるかもしれません。
また、高卒採用に確保した新卒人材は、大学生の新卒より4年先に社会に出て働くため、大卒人材が入社して働く頃には、社会人5年目となっています。
大卒人材と比べて、4年間の社会人経験の差は、かなり大きく、若くして部下を持つなど責任のある仕事を任されている可能性は充分にあります。
若手の長期戦力化を目的として、採用したいと考えている企業にとっては、高卒採用はおすすめの選択肢と言えるでしょう。
②内定辞退が起きにくい
二つ目のメリットは内定辞退が起きにくいという点です。
高卒採用には、「一人一社制」というルールがあり、基本的に応募解禁日から一定時期の間まで、一人の高校生が応募できる企業は1社までとなっています。
そのため、企業側から内定をもらうと、内定辞退することなくそのまま就職する高校生が多数となるため、内定辞退が非常に起きにくいです。
また、大卒採用と比較すると、高卒採用の場合は内定辞退が起きにくいため、採用目標人数に対して何名を内定出すべきかという、採用計画を立てやすいというメリットもあるでしょう。
③採用コストの低下
三つ目のメリットは採用コストの低下です。
大卒採用の場合は、複数応募が前提とした就職活動を行うため、求人メディアにお金をかけて採用を行わなければなりません。その反面、高卒採用の募集活動は、ハローワークの求人票を通じて行われます。よって、求人メディアにお金をかけて採用活動を進めていく大卒採用よりもコストを抑えることができます。
もちろん、高卒採用をより円滑に行っていくのであれば、高校に対する会社のPRや、採用パンフレットの作成、インターンの実施なども必要にはなってきますが、それでも他の採用活動に比べたら、採用コストを低コストに押さえることが可能です。
高卒採用のデメリット
高卒採用を行うデメリットとして、離職率が高い、教育コストがかかる、という2点が挙げられます。それぞれの詳細について以下に記載していきます。
《高卒採用の二つのデメリット》
①離職率が高い
一つ目のデメリットは離職率の高さです。
高卒は入社一年目の離職率が約17%と比較的高くなっています。早期離職の要因の一つは、入社前と入社後のギャップです。大学生は就職活動を通して自分のキャリアを見つめる様々な機会があったり、学校内外で多種多様な情報が得られたりするのに対し、高校生は在学中にキャリア教育をしっかり指導されず、情報が不足した状態で就活することになるので、入社後のギャップを生じてしまいます。また、高卒採用の応募に使うハローワークの求人票は、白黒のテキストベースとなっており、会社の雰囲気などを十分に伝えることが難しくなっているため、実際の現場の間にギャップを感じてしまい、辞めてしまうケースも少なくありません。
このようなリスクを軽減させるためにも、社会人としての価値観教育をしっかり行うことや会社の情報をしっかり伝えることが重要になります。
②教育コストがかかる
二つ目は、教育コストがかかるという点です。
入社の時点でまだ成人しておらず、アルバイト経験などの社会経験が少ない高卒生は、働くことに慣れておらず、働くという事に対する理解が浅いという場合が多々あります。持っている能力を引き出し、活躍する人材に育てるまでには、それなりの教育コストが必要不可欠です。
社会人になるに至っての正しい考え方から、基礎的なビジネスマナーにいたるまで細かく教育していく必要があります。
高校生を採用する場合は、誰がいつどのような教育を行い、誰がいつまでに何を出来るようになるのかを、事前に細かく決めておくことが大切になります。
まとめ
高卒採用のルール、高卒採用のメリット・デメリットに関して紹介しました。
最後に、高卒者は社会人経験を早く積めることから、実力を身につけて優秀な人材へと成長できる可能性を秘めているということを認識しておきましょう。また、就職した後は多くの壁が立ちはだかることがあるため、悲観的にならず前向きな姿勢で仕事に取り組むことができ、失敗を成功に繋げられる環境を用意してあげる事が重要です。
今回ご紹介した高校における面接の考え方を、ぜひ高卒採用の第一歩にお役立てください。
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