2022/03/29

  

【はじめに】

2020年卒から経団連の採用活動への指針が廃止されました。政府からは21年春に卒業予定の大学生の就職・採用活動について、「広報活動を大学3年の3月から」「採用選考活動は大学4年の6月から」としています。22年春に卒業する今の大学2年生についても、同様の日程の維持を求める方針のようです。

ですがルールを違反した場合の罰則等はなく、実際には企業側が求める学生を採用したいため、この政府主導のスケジュールよりも早く採用活動を行っている場合もあります。

みなさんがご自身の就職活動をされた時に比べてもどんどん早まっているような気がしている方も多いのではないでしょうか。

 

出典:「新卒採用スケジュールの変遷」就職みらい研究所

 

【就活ワード】

 

ところで、みなさんはイマドキの求職者の就職活動で話題になる「就活ワード」、ご存知ですか?

以下に、ここ数年で良く聞かれる就活ワードとその意味を紹介します。

 

ガクチカ

 面接でよく聞かれる「学生時代に力を入れたこと」の略。

お祈り

 選考で落ちること。不採用通知の「今後のご活躍をお祈り申し上げます」という一文から。「お祈りメール」「祈られた」などとも使う。

サイレント

 選考結果の連絡がこないこと。合格であれば企業から必ず連絡が来るので、不合格のことを示す。「サイレントお祈り」「サイレント落ち」とも使う。

ES

 「エントリーシート」の略。

NNT

 「無い内定」の略。反対の言葉は「ANT(有る内定)」

オワハラ

 「就活終われハラスメント」の略。企業が内々定を出した学生に対して就職活動を追えるように強制すること。

オヤカク 

 内定を出した企業が内定者の親に対して、入社の承諾が取れているか確認すること。本人の意志ではなく親の反対を理由とする内定辞退が増えてきたことが背景にある。

グルディス 

 「グループディスカッション」の略。

女優ライト

 Web面接で顔色を良く映すために使用するライト。

 

いかがだったでしょうか?

企業の採用担当者であれば、なじみの深いワードがたくさんあったかもしれませんね。中には「オワハラ」などのネガティブワードもありますので、ぜひ気を付けて採用活動に努めましょう。

 

 

【時代から見る世代間ギャップ】

 

採用ご担当者の方も、ご自身の就職活動をしていた時とは時代も変わり、今、企業の採用活動をする中で、戸惑いやギャップ、感覚の違いを感じることもあると思います。

 

世代の名前

特徴

年代

年齢

団塊の世代

・第2次大戦後第1次ベビーブーム

・ビートルズ

・堅実

・頑張ったら報われる

19471949

70

バブル世代

・おニャン子クラブ

・消費傾向

・コミュニケーション能力が高い

・男女ともに働く人が増えてきた

1965~1969

60

氷河期世代

(団塊ジュニア)

・ロスジェネ世代

・努力が報われない

・豊かさの問いを発信

・就職の競争がとても厳しい

19701982

19711974年)

40

ゆとり世代

・バブル世代の子ども世代

・義務教育がゆとり教育に方針転換

・情報社会

・デフレ思考

・協調性

・ワークライフバランス

1987年~

20代後半~33

さとり世代

・脱・ゆとり教育

・欲求や情熱が少ない

・興味があることに没頭しやすい

・現実的、浪費嫌い

・ストレスのない生活

1990年~

20代半ば~30歳程度

 

秋田県内のある企業の採用担当者も、「オンラインミーティングの資料を、当日不在の人のためにメモをまとめようとしたら、若手社員に『オンラインミーティングを録画したものをそのまま渡せばいいじゃないですか』と言われて、目からうろこだった」と、若者との感覚の違いを話します。

企業の採用担当者の年代は、それぞれの企業により異なるかと思いますが、今の新卒の保護者世代は、氷河期世代やバブル世代の方々が多いのでしょうか。

バブル世代の保護者の就職活動時の思い出で良く聞かれるのが、「内定の時に車をくれた会社もあった」「交通費などのお金がもらえた」「すごい売り手市場で、多くの企業から内定をもらった」「内定式が一泊旅行だった」など、今では考えられないようなエピソードです。同じ人手不足でも、現代の人手不足とは質が違いますね。

氷河期世代の保護者の就職時の思い出には、「不況で、門前払いされたこともある」「なかなか面接までたどり着けなかった」など、就職活動が難航していた様子が多く聞かれます。「就職氷河期」という言葉が1994年の流行語大賞にノミネートされるほど、社会問題に発展しました。

 

 

【おわりに】

世代間ギャップがあるのは当たり前のことです。

ぜひ、世代の特徴や時代背景を知り、新しい考え方を柔軟に取り入れ、各世代の人たちと会社でうまくコミュニケーションを図れるようにしましょう。