【はじめに】

本コラムでは、秋田県内企業の採用担当者の皆様に向けて、近年注目を集めている「オファー型採用」について解説します。オファー型採用の概要から、メリット・デメリット、導入時の注意点までを網羅的に解説し、貴社の採用戦略に役立つ情報を提供します。地方企業における人材獲得競争が激化する中、新たな採用手法としてオファー型採用を検討する際の参考としてください。

 

 

【オファー型採用とは?】

 

オファー型採用とは、企業が求職者からの応募を待つのではなく、企業側から積極的に求職者にアプローチする採用手法です。従来の採用活動は、求人広告を掲載し、応募を待つ「待ち」の姿勢が一般的でしたが、オファー型採用は、企業が自ら人材を探し出し、直接オファーを送る「攻め」の採用手法と言えます。

 

具体的には、企業は採用したい人物像を明確にし、転職サイトやSNSなどのプラットフォームで、スキルや経験、実績などが合致する人材を探し出します。そして、その人材に対して、個別にメッセージを送り、自社の魅力やポジションの魅力を伝え、興味を持ってもらうように働きかけます。

 

オファー型採用と似た言葉として「スカウト型採用」があります。両者はほぼ同義として扱われることもありますが、厳密には若干の違いがあります。

 

スカウト型採用

企業が特定の個人に対して、個別に採用の意思表示を行うこと。

 

オファー型採用

スカウト型採用を含み、企業が求職者に対して、自社の情報を提供したり、カジュアル面談を提案したりするなど、より広範なアプローチを含む概念。

 

本コラムでは、両者を区別せず、広義の「オファー型採用」として解説します。

 

 

【オファー型採用のメリット】

 

オファー型採用には、企業と求職者の双方にとって、多くのメリットがあります。

 

企業側のメリット

 

・採用ターゲットの拡大

従来の採用手法では出会えなかった、潜在的な優秀人材にアプローチできる。

・採用ミスマッチの軽減

企業側から積極的に情報を提供することで、求職者の企業理解を深め、入社後のミスマッチを軽減できる。

・採用ブランディングの向上

企業が自ら人材を探し出す姿勢は、企業の積極性や魅力をアピールし、採用ブランディングに繋がる。

・採用コストの削減

採用活動の効率化により、求人広告費などのコストを削減できる可能性がある。

・競争優位性の確立

地方企業にとって、都市部の優秀な人材を獲得するチャンスが広がる。

 

 求職者側のメリット

 

・新たなキャリアの可能性

自身では気づかなかった、新たなキャリアの可能性に気づくことができる。

・企業理解の深化

企業から直接情報提供を受けることで、企業の文化や価値観を深く理解できる。

・転職活動の負担軽減

企業からのオファーを受けることで、自ら求人を探す手間を省ける。

・自己肯定感の向上

企業から評価されることで、自己肯定感が高まり、自信を持って転職活動に臨める。

 

 

【オファー型採用のデメリット】

 

オファー型採用には多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。

 

 

企業側のデメリット

 

・採用担当者の負担増

候補者の選定やメッセージの作成など、採用担当者の負担が増加する。

・応募者の質のばらつき

スキルや経験が合致しない応募者が増える可能性がある。

・企業イメージの低下

スパムのような大量のオファーを送るなど、不適切なアプローチは企業イメージを損なう可能性がある。

・地方企業特有の課題

都市部の企業と比較して、魅力的なオファーを提示することが難しい場合がある。

 

求職者側のデメリット

 

・情報過多による混乱

複数の企業からオファーを受けることで、情報過多になり、判断が難しくなる。

・期待外れのリスク

オファーの内容と実際の業務内容が異なる場合がある。

・個人情報の漏洩リスク

転職サイトなどに登録した個人情報が、悪用されるリスクがある。

 

 

【オファー型採用導入時の注意点】

 

オファー型採用を導入する際には、以下の点に注意する必要があります。

 

1.採用ターゲットの明確化

どのような人材を求めているのか、具体的な人物像を明確にすることが重要です。スキルや経験だけでなく、価値観やキャリアビジョンなども考慮しましょう。

 

2.魅力的なオファーの作成

求職者の興味を引く、魅力的なオファーを作成することが重要です。企業の魅力やポジションの魅力を具体的に伝え、求職者の疑問や不安を解消するように努めましょう。

 

3.適切なアプローチ方法の選択

求職者の属性やキャリアステージに合わせて、適切なアプローチ方法を選択することが重要です。転職サイトだけでなく、SNSや業界イベントなども活用しましょう。

 

4.スムーズな選考プロセスの構築

オファーから内定までの選考プロセスをスムーズに進めることが重要です。求職者の都合を考慮し、迅速かつ丁寧な対応を心がけましょう。

 

5.採用後のフォローアップ

採用後も、求職者が安心して働けるように、丁寧なフォローアップを行うことが重要です。入社後の研修やメンター制度などを充実させ、定着率向上に努めましょう。

 

6.地方企業ならではの工夫

地方企業がオファー型採用を成功させるためには、都市部の企業にはない魅力をアピールすることが重要です。例えば、豊かな自然環境や、地域社会との繋がり、ワークライフバランスの実現などをアピールしましょう。また、移住支援制度や住宅手当などを設けることも有効です。

 

 

【まとめ】

オファー型採用は、秋田県内企業にとって、人材獲得競争を勝ち抜くための有効な手段となり得ます。今回で解説したメリット・デメリット、注意点を参考に、貴社の採用戦略にオファー型採用を取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

 

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